モーリシャスは長年に亘ってオランダ、フランスやイギリスのなどの殖民地でしたが、１９６８年にイギリスから独立し、エリザベス女王を元首とする立憲君主制に移行しました。しかし、モーリシャスが完全にイギリスから独立できたのは１９９２年に成ってからです。コインの片面の肖像は初代首相のラングーラム首相です。
ラングーラム首相は、ほぼ２０年以上に亘ってモーリシャスの独立運動のために民衆を率いてきましたから、国民からは父として慕われています。
モーリシャスはインド洋に位置し、その戦略的な位置づけからインド洋の星と鍵と呼ばれてきました。モーリシャスの国章には流れ星と鍵および海運を意味する船と熱帯気候を意味する椰子の樹がデザインされています。
砂糖は国の主要産業であり、最高額面の１０ルピーにサトウキビを収穫する農夫がデザインされています。
１／２ルピーの意匠に成っている鹿は、オランダが統治していた時代にインドネシアのジャワ島から連れてこられました。現在でも鹿は繁殖しており、一年に一度は食用として狩られます。
現在のコインは、それまで流通していた英国領時代のコインから１９９２年に切り替わりました。
通貨単位はルピー（Rupee）、補助単位はセント（Cent)で、硬貨は１０ルピー、５ルピー、１ルピー、１／２ルピーと２０セント、５セントが流通しています。
